ベタベタのデレデレのグチョグチョ

たぶんこれが同居人との初めてのツーショット。
 

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人間ギライ、動物ギライ、神経質、情緒不安定、絶対的悲観主義、笑いのツボは合わない、ていうか笑ってるところ見たことない、いつも英語ばかり喋る、レスポンスが常に"NO"から始まる・・・
 
この頭の固いドイツ人なんかとっとと帰国してしまえと思っていたのは、
今からたった2ヶ月前までのこと。

 

 

 

今日の放課後、おなじみ例の同居人がローマ行きの長距離バスの切符を買って帰って来ました。故郷ドイツに帰るための、片道切符です。こうして彼女との別れの日が具体的になってくると、考えたくなくてもいつも頭の中を渦巻いてしまうことがあります。
 
 
新しくここに来る人は
 
同年代なのか年金生活者なのか
ガリ勉なのかパーティーピープルなのか
英語母語話者なのか日本語母語話者なのか
イタリア語既習者なのか学習歴ゼロなのか
女の子なのか男の子なのかはたまたその中間なのか
 
またこれからの生活のリズムについては
 
生活費は割り勘にするのか
スーパーへの買い出しは一緒に行くのか
風呂場やトイレの掃除は誰が担当するのか
ご飯は一緒につくるのか当番制にするのかバラバラで食べるのか
 
 
 
これまでふたりで作ってきたリズムを一度全部ゼロにして始めから組み直さなければならない。
 
ふう・・・・・・もう不安で不安で。
 
 
こんなところに書き出したら切りがないほどですが、
新しくやって来る人がどんなひとであろうと、私は一貫させたい姿勢があります。
 
・衝突を恐れてはいけない
・「分かってくれるだろう」に甘んじない
 
この2つ。今の同居人との暮らしで学んだことです。
 
 
たとえ日本とドイツが同じ敗戦国であっても、私たちは背景に同じ文化と歴史を共有していません。
(目から鱗だった日独の戦後教育の違い、これについてはまたいつかどこかで書くか、直接お話します)
 
極端に言えば、私たちが感情と言語以外に共有しているものなどほとんど無いと分かったのだから、
だからこそはっきりと感情を出して、そしてそれを言葉にすることがとても大切なのだと知りました。
 
つまり怒る時はちゃんと怒って、否定する時は否定する。
 
 
さて、いまここで私が「怒り」とか「否定」とか、
マイナスなことについてばかり触れているのには理由があります。
 
 
「脳みそお花畑野郎」の異名からも分かるように、
これまでの21年間わたしは喜怒哀楽の「怒」と「哀」は出来るだけ無視して生きてきました。
 
だってその方が楽しいし疲れないし心穏やかに生きられるし。
 
お花畑野郎の姿勢がこの先180度グルリと変わることはないと思いますが、
(ところで「お花畑野郎」の反対語はなんだろう、「お葬式ババア」?悲壮感が凄まじい)
この3ヶ月の滞在で「怒」や「哀」など負の感情の扱い方を学ぶことができたと思っています。
 
 
喜びや愛情の「正」の感情はなんとなく伝わればいい。
それがふんわ〜り伝わったところで、そこに危険は伴わないから。
 
「なんとなく嬉しい。」「なんでか分からないけど好き。」
 
全然問題ないですし、「好き」の理由を分析したところで好きなもんはもうどうしようもなく好きなんだから、多くの場合この分析は機能しないのです。まあ、好きだし楽しいし心地いいから結局ずっと考えちゃうけどね。
 
 
一転して怒りや悲しみや不満の「負」の感情は冷静かつ慎重に分析する必要があると思います。
適当にキライだったり、適当に怒ったりしてはいけないのです。
 
「なんとなく腹立たしい。」「なんでか分からないけど嫌い。」
 
あぶないあぶない。
 
例えば
①このひとの○○な行動が気に食わない。
②なぜ○○ばかりするのか。
③その原因は私にもあるのではないか。
④育ってきた環境にも要因があるのではないか。
 
→これを私と同居人に当てはめると
①同居人がケンカばかりふっかけて来るのが気に食わない
②なぜいつもケンカをふっかけてくるのか
③その原因は私の曖昧な態度にもあるのではないか
④議論好きのドイツ文化と和を以て尊しとなすの日本文化の食い違い
(そのときのケンカの詳細  http://natsuho87.hatenablog.com/entry/2014/05/01/082528
 
このときはただ単純に「むかつく!」だった感情が昇華して、
いっそう互いを理解し合えるきっかけになりました。
 
最終的に互いを理解し合えなくても、
なんとなくキライなままより原因がはっきりしていた方がその先に希望が持てます。
 
 
ここまで書いたことは何も、外国人と共同生活をしている今の私にだけに言えることではなくて
これから生きていくほぼ全てのシチュエーションに当てはまることなのではないかと思います。
 
 
まとめると、
・衝突を恐れてはいけない
衝突こそ互いを理解し合えるきっかけになるから。真摯な態度で不満や欲求は伝えること。
 
・「分かってくれるだろう」に甘んじない
共有しているのは感情と言葉のみ。
同じ日本人同士でも相互理解は難しいのだから、面倒くさがらないでちゃんと言葉にすること。
 
 
 
 
もう本当に最近TwitterfacebookInstagramも、同居人のことばかりで申し訳ないです(笑)
けどサヨナラまであと一週間しかないから。
 
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6月28日までは、ベタベタのデレデレのグチョグチョを覚悟して頂きたい。
 
 
 
 のろけ倒します。以上。